親の介護を機に知っておくべきお金の話まとめ|現役ケアマネが完全解説

「親の介護でお金、いったい何が必要なんだろう?」「もらえるお金や使える制度は?」「自分の老後資金まで取り崩したくない…」──親の介護が始まると、お金の話は 家族の最大の不安 になります。
結論からお伝えします。介護のお金は「かかるお金・もらえるお金・節約できるお金・準備すべきお金」の4方向で全体を把握すれば、不安は驚くほど消えます。私はケアマネとして、お金の不安で夜眠れないご家族を本当にたくさん見てきましたが、 知識があればほとんど解決 するのが現場感覚です。
この記事では、親の介護を機に知っておくべきお金の話を、 4方向+家族の心構え+FP相談 まで完全解説する 「お金のピラー記事」 として書きました。読み終わるころには、お金に関する全体像が見えるはずです。
- 親の介護でかかるお金・もらえるお金・節約できるお金・準備すべきお金
- 親のお金を「見える化」する方法
- 民間の介護保険・医療保険は入るべき?
- FP相談が威力を発揮する5つの理由
- 兄弟・家族とお金の話をする時のコツ
①親の介護で「かかるお金」|全体像
まずは かかるお金 の全体像を把握しましょう。要介護度・在宅/施設で大きく変わります。
| 項目 | 月額目安 |
|---|---|
| 在宅介護(要介護2) | 7〜10万円 |
| 在宅介護(要介護5) | 14〜20万円 |
| 特養(入居一時金0円) | 8〜13万円 |
| 有料老人ホーム | 15〜30万円+一時金 |
10年単位で見ると 在宅介護で約1,000万円・特養なら約1,200万円 が目安。「月額」だけでなく「10年総額」で考える視点が大事です。詳細は 介護費用シミュレーション記事で解説しています。
②親の介護で「もらえるお金」|公的制度フル活用
知らないと損する「もらえるお金」を整理。 「申請しないと1円ももらえない」 が原則です。
- 高額介護サービス費:月の自己負担上限超過分が還付(一般月44,400円超)
- 高額医療・高額介護合算制度:年間で医療+介護の合算で還付
- 介護休業給付金:給与の67%を最大93日(最大約60万円)
- 住宅改修費支給:手すり等が最大20万円助成
- 福祉用具購入費:年10万円まで支給
- 自治体独自助成:おむつ・配食・介護タクシー等
これらをフル活用すれば、 年間数十万円〜100万円 の差になります。地域包括支援センターやFPに「うちで使える制度を全部教えて」と聞くだけでも、漏れがなくなります。
③親の介護で「節約できるお金」|知っているだけで違う
税金の控除制度を活用すれば、 節税で年間数万〜十数万円 戻ってきます。
- 医療費控除:年間10万円超で控除(介護関連の医療費・おむつ代も対象)
- 障害者控除:要介護認定者は 「障害者控除対象者認定書」 を取得すれば控除27〜75万円
- 扶養控除:親を扶養家族にすれば38〜58万円控除(別居でもOK)
- おむつ証明書での医療費控除:寝たきりの方のおむつ代も対象
特に 「障害者控除対象者認定書」は要介護認定者なら市区町村に申請するだけで取得できます。年間数万〜十数万円の節税になるのに、知らずに取得していない家族が圧倒的に多いです。
④親の介護で「準備すべきお金」|家族の心構え
かかるお金・もらえるお金・節約できるお金を整理した上で、 「準備すべきお金」 を考えます。
準備すべき金額の目安
10年介護を続ける前提なら、 親の年金で賄えない分+家族の補填+緊急時の予備 で考えます。例えば月3万円の補填が10年続くと 360万円 。これに病気・施設入居一時金等の予備として 200〜300万円 を加えると、 合計500〜700万円 が目安です。
準備の方法
- 親の貯蓄を確保(口座凍結に備えて家族と共有)
- 兄弟で費用分担(経済力に応じた比例負担)
- 実家活用(売却・賃貸で資金確保)
- 民間介護保険(必要性は次のセクションで判断)
⑤親のお金を「見える化」する|認知症が進む前に
親が認知症になると、 銀行口座が凍結される リスクがあります。判断力があるうちに、親のお金を見える化しておくことが超重要です。
- 預貯金:複数銀行を確認(隠れ口座がないか)
- 不動産:実家・土地の登記簿確認
- 株式・投資信託:証券会社の口座
- 保険:生命保険・医療保険・解約返戻金
- 借金・連帯保証:ローン残高・連帯保証人になっている債務
特に 「借金・連帯保証」 は相続で大トラブルの元。亡くなった後に判明して家族が借金を背負うケースもあります。判断力があるうちに 必ず確認 してください。
⑥民間の介護保険・医療保険|入るべき?
「民間の介護保険に入るべき?」は、ご家族からよく聞かれる質問。 結論は「ケースバイケース」 です。
入った方がいい人
- 親が60歳前で、介護リスクに備えたい
- 家族の経済負担を減らしたい
- 有料老人ホームの一時金を準備したい
入らなくていい人
- 親が既に介護状態(加入できないことが多い)
- 親に十分な貯蓄がある
- 家族が経済的に支援できる
すでに加入している保険は 保障内容を確認 し、不要なものは解約・見直しを。FP相談で一括チェックしてもらうのが効率的です。
⑦介護のお金で「FP相談」が威力を発揮する5つの理由
介護のお金問題を 家族だけで完璧に管理するのは無理 。FP(ファイナンシャルプランナー)の無料相談を活用するのが現実的です。
- 親と自分の両方の家計を統合的に見られる
- 公的制度の漏れチェック
- 民間保険の見直し(月数千円〜浮くことも)
- 家族の老後資金との両立を考えられる
- 完全無料で何度でも相談OK(ほけんの窓口・マネプロ等)
「うちのケースで使える制度を全部教えて」と聞くだけで、 年間数万〜数十万円の節約が見つかることが多いです。詳しくは 親の介護費用が不安な人へ|FP相談の活用法記事を参照。
⑧兄弟・家族とお金の話をする時のコツ
介護のお金問題で 兄弟関係が壊れる ケースは本当に多いです。お金の話を上手に進めるコツを3つ紹介します。
- 親の資産を全員で確認(透明性が最重要)
- 分担方法を「金額」と「時間」で公平に(経済力+介護時間で調整)
- 合意は必ず書面化(後のトラブル予防)
口約束ではなく 議事録を作って全員に配布 。「あの時こう言ったよね」のトラブルを完全に防げます。
関連記事|あわせて読みたい5本
まとめ|「お金の不安」は知識で消える
親の介護のお金問題は、 4方向(かかる・もらえる・節約・準備) を整理して、公的制度+FP相談で全体最適すれば、不安はほとんど消えます。
- 「かかる・もらえる・節約・準備」の4方向で全体把握
- 公的制度を全部申請(申請しないと0円)
- 親のお金は判断力があるうちに見える化
- FP相談で家計全体を最適化
- 兄弟との話し合いは書面化
「漠然とした不安」を「具体的な数字」に変えるのが、お金の不安解消の最短ルート。今日からでも、まず親の収入と介護費用を試算してみてください。