先に、いちばん大事なことを言います。
イチロウは、高いです。
介護保険のサービスと比べたら、7〜8倍かかります。
リハウルフそれでも私は、「ここぞという場面では、使う価値がある」と考えています。
理由は、介護保険には、どうしても埋められない「穴」があるからです。そしてその穴は、家族が身を削って埋めているのが現実です。
- 常用したら、家計が持ちません。毎日使うサービスではない
- でも「保険が使えない場面」に限定して使えば、極めて有効
- 最大の使いどころは「通院の付き添い」と「家族が倒れたとき」
- 使う前に、必ずケアマネジャーに相談してください。保険で足りる可能性があります
イチロウとは|介護保険「外」のサービス
イチロウは、介護保険を使わない、全額自己負担の訪問介護サービスです。
| 運営 | Ichirou inc. |
|---|---|
| サービス | 身体介護(移動・排泄・食事介助)/家事支援/通院・外出の付き添い/病院・施設内での介護/日中・夜間の見守り/認知症ケア/看護師による在宅看護 |
| 対応エリア | 東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・京都 |
| 最低利用時間 | 2時間から |
| 介護保険 | 使えません(全額自己負担) ※保険サービスとの併用は可能 |
料金(1時間あたり)
| 介護コース(日中 9:00〜18:00) | 3,400円/時間(税抜) |
|---|---|
| 介護コース(夜間 18:00〜翌9:00) | 4,080円/時間(税抜) |
| 当日予約 | 4,760円/時間(税抜) |
| 看護コース(日中) | 6,000円/時間(税抜) |
| その他 | 指名料 330円/時間、往復交通費 990円 |
※2026年7月時点の情報です。料金は改定される場合がありますので、最新の料金は必ず公式サイトでご確認ください。
現実的な金額を、計算しておきます
最低利用は2時間から。日中2時間+交通費で、1回およそ7,800円(税抜)。
これを週1回使うと、月におよそ3万円強。
週2回なら、月6万円を超えます。
この数字を見てから、続きを読んでください。



介護保険と比べて、どれくらい高いのか
介護保険の訪問介護(身体介護)なら、1割負担の方で1回あたり数百円程度です。イチロウは、その7〜8倍。
正直、桁が違います。
だから私は、「まず介護保険を使い切ってください」と、必ずお伝えしています。保険で足りるなら、イチロウは要りません。
——ですが、話はここで終わりません。
【核心】介護保険では「できないこと」があります
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。
介護保険は、「本人の自立支援のため」に使うものと決まっています。だから、家族の都合や、本人の楽しみのためには、原則として使えません。
- 通院の「院内」での付き添い(待合室での見守り、診察室への同行)
- 同居家族がいる場合の生活援助(掃除・調理など)
- 本人以外のための家事(家族の分の食事、家族の部屋の掃除)
- 買い物や散歩など、「楽しみ」のための外出付き添い
- 大掃除・草むしり・ペットの世話
- 長時間の見守り(保険は時間が細切れ)
- 急な依頼・当日の依頼



病院に連れて行くところまではヘルパーが対応できても、病院に着いたら、そこから先は家族の仕事になることが多い。だから会社を休む。何度も休む。そして、仕事を失う人がいます。
この「穴」を埋めるのが、保険外サービスの役割です。
イチロウを使うべき「5つの場面」
- 通院の付き添い(最も価値が高い) これが1位です。診察の待ち時間を含めると半日仕事。有給を1日使うより、数千円払うほうが、経済的に合理的な人は多いはずです。
- 家族が倒れた・出張・冠婚葬祭 介護している人が倒れたら、介護は止まります。「代わりがいない」状態が、いちばん危険です。緊急時に頼める先を、一つ持っておく価値があります。
- 退院直後の集中支援 退院して最初の2週間が、いちばん危ない。まだ介護保険のケアプランが整っていない時期です。ここだけ集中的に使い、体制が整ったら手を引く。これが、いちばん賢い使い方です。
- 家族の休息(レスパイト) 月に1回、4時間でいい。その間、あなたは眠ってください。介護は長期戦です。倒れたら終わりです。
- 遠距離介護で、帰省できないとき 新幹線代と有給を考えたら、現地の手を借りるほうが安いことがあります。冷静に計算してみてください。
逆に、使うべきでない場面
- 介護保険の限度額が、まだ余っている(先に保険を使い切る)
- 毎日・常時使おうとしている(家計が破綻します)
- ケアマネに相談していない(保険で足りる可能性があります)
- 在宅が明らかに限界を超えている(それは施設を検討する段階です)
保険外サービスは、在宅介護を「延命」する道具ではありません。
限界を超えた在宅介護を、お金で無理やり引き延ばすと、家族の人生も、貯金も、両方削れていきます。
イチロウの強み
- ケアプランに縛られない。やってほしいことを、そのまま頼める
- 当日予約に対応(割増料金はかかります)
- 看護師の訪問も頼める(医療的なケアが必要な場面で強い)
- 介護保険サービスと併用できる
- 夜間も対応(保険では手薄になる時間帯)
「当日予約に対応している」——これは、実はかなり大きい。介護の緊急事態は、予告してくれません。「明日どうしよう」という夜に、頼める先があるかどうか。これが家族を救います。
イチロウの弱み
| 高い | 言うまでもありません。常用は不可能です |
|---|---|
| 最低2時間から | 「30分だけ来てほしい」は頼めません |
| エリアが限定的 | 8都府県のみ。地方では使えません |
| 当日予約は割増 | 3,400円 → 4,760円(税抜)に上がります |
エリア外にお住まいの方は、この記事を読んでも使えません。その場合は、地域の社会福祉協議会や、地元の家事代行・自費ヘルパーを探してください。ケアマネが地域の情報を持っています。
賢く使う3つのコツ
- 先にケアマネに相談する これが絶対です。「通院の付き添いを頼みたい」と伝えれば、保険で対応できる部分を教えてくれます。保険で足りるなら、お金を払う必要はありません。
- 「毎週」ではなく「ここぞ」で使う 月1〜2回、必要な場面に絞る。常用ではなく、点で使う。これなら月1〜3万円に収まります。
- 当日予約は、できるだけ避ける 1時間あたり1,360円も違います(税抜)。2時間なら約2,700円の差。予定が読めるものは、早めに予約してください。
ここまで読んで、「自分には必要だ」と思えた方だけ、相談してみてください。相談自体は無料です。
それでも在宅が限界なら
最後に、いちばん大事なことを書きます。
保険外サービスにお金を注ぎ込んでも、在宅介護が成り立たない段階というものが、確実に存在します。
こうなったら、施設を検討する段階です
- 夜間、何度も起こされて、家族が眠れていない
- 目を離すと、危険なことをしてしまう
- 介護する側が、体調を崩し始めている
- 保険外サービス費が、毎月10万円を超えてきた
特に最後の項目。月10万円を保険外に払っているなら、その金額で施設に入れます。冷静に、計算してみてください。



よくある質問
- 介護保険と併用できますか?
- できます。介護保険サービスで足りない部分だけを、イチロウで補うのが基本的な使い方です。ただしケアマネジャーに必ず伝えてください。ケアプラン全体を把握している人が、把握していないサービスが入るのは危険です。
- 要介護認定を受けていなくても使えますか?
- 使えます。介護保険外のサービスなので、認定の有無に関係なく利用できます。「認定申請中で、まだサービスが使えない」という時期のつなぎとして使う方もいます。
- 看護師も来てもらえるのですか?
- 看護コースがあります(日中6,000円/時間・税抜)。ただし、医療的なケアが継続的に必要なら、まず介護保険の「訪問看護」を検討してください。そちらのほうが圧倒的に安く済みます。ケアマネか主治医に相談を。
- 1回だけのスポット利用もできますか?
- できます。「今週末だけ」「通院の日だけ」という使い方が可能です。むしろ、それが本来の使い方だと私は考えています。
- 地方に住んでいますが、使えますか?
- 対応エリアは8都府県のみです。エリア外の場合は、地域の社会福祉協議会、シルバー人材センター、地元の自費ヘルパー・家事代行を探してください。ケアマネジャーが地域の情報を持っています。
まとめ|「点」で使えば、強い武器になる
- イチロウは介護保険外。日中3,400円/時間(税抜)、最低2時間から
- 保険の7〜8倍。常用したら家計が持たない
- でも保険では「通院の院内付き添い」などが原則使えない
- 使いどころは①通院 ②家族の緊急時 ③退院直後 ④家族の休息 ⑤遠距離介護
- 「毎週」ではなく「ここぞ」で。点で使う
- 使う前に必ずケアマネジャーへ相談
私が現場で見てきた中で、いちばん危ういのは「全部ひとりで背負おうとする家族」です。
有給を使い果たし、睡眠を削り、体調を崩し、それでも「私がやらなきゃ」と言う。そして、倒れます。
お金で時間が買えるなら、買っていい場面があります。それは、甘えではありません。介護を長く続けるための、まっとうな投資です。



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休むことも、介護の仕事です。
※本記事の料金・サービス内容は2026年7月時点で公式サイトを確認したものです(税抜表示)。料金は改定される場合がありますので、最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
※介護保険で「できること・できないこと」は、自治体やケアプランの内容によって判断が異なる場合があります。個別の可否は、担当ケアマネジャーにご確認ください。









