成年後見制度とは|認知症の親のために今やるべき準備【ケアマネ解説】
当ページのリンクには広告が含まれています。

「親が認知症で銀行口座が凍結された」「家を売りたいのに本人が判断できない」「契約手続きができなくて困っている」
認知症が進行すると、本人の判断能力が低下し財産管理・契約ができなくなります。それを法律で代理してくれる仕組みが成年後見制度。でも、知らないと「困ってからでは手遅れ」というケースも多いです。
こんにちは。理学療法士&ケアマネジャーの當間です。本記事では成年後見制度の3タイプ・法定後見と任意後見の違い・手続き・3大デメリットを分かりやすく解説します。
あゆみ成年後見制度は「本人がしっかりしているうちに任意後見契約」が圧倒的おすすめ。困ってからでは「法定後見」しか選択肢がなく、家族の自由度が大幅に下がります。
この記事でわかること
- 成年後見制度が必要な理由
- 3つのタイプ(後見・保佐・補助)
- 法定後見と任意後見の違い
- 手続きの流れと費用
- 3大デメリットと家族信託との比較
- 元気なうちにやっておくべき5つの準備
目次
なぜ成年後見制度が必要なのか|30秒で
認知症が進むと判断能力が低下し、以下のことができなくなります。
- 銀行口座からお金を下ろす
- 不動産の売買・賃貸契約
- 施設の入居契約
- 遺産分割協議への参加
- 保険契約・解約
⚠️ 銀行口座凍結のリスク
銀行が「本人の判断能力なし」と判断すると口座が凍結。家族でもお金を下ろせなくなり、施設費用が払えないという事態に。
成年後見制度の3つのタイプ
| タイプ | 対象 | 権限 |
|---|---|---|
| 後見 | 判断力ほぼ無し | ほぼ全代理 |
| 保佐 | 判断力著しく低下 | 重要事項の同意権 |
| 補助 | 判断力一部低下 | 限定的な同意・代理 |
法定後見と任意後見|2つの開始タイミング
| 法定後見 | 任意後見 | |
|---|---|---|
| 開始時期 | 判断力低下後 | 判断力あるうちに契約 |
| 後見人選任 | 家庭裁判所が選任 | 本人が選ぶ |
| 家族の自由度 | 低い | 高い |
| 費用 | 月2〜6万円 | 契約内容次第 |
💡 任意後見が圧倒的におすすめ
法定後見は家庭裁判所が選んだ「赤の他人」が後見人になることも多く、家族の希望が通りにくい。任意後見なら本人が信頼する家族・専門家を選べます。
法定後見の手続きと費用
手続きの流れ
- 家庭裁判所に申立て(4親等以内の親族)
- 必要書類の準備(医師の診断書等)
- 家庭裁判所での審理(2〜4か月)
- 後見人選任の決定
- 後見開始
費用
- 申立費用:1〜10万円(鑑定料込み)
- 後見人報酬:月2〜6万円(専門家後見人の場合)
- 家族が後見人になれば報酬は不要のことも
成年後見制度の3大デメリット|知っておくべき注意点
- デメリット①:家族の自由度が大幅低下 → 財産処分が裁判所の許可制に
- デメリット②:後見人報酬が継続発生 → 月2〜6万円が亡くなるまで
- デメリット③:途中解除がほぼ不可能 → 一度始めたら本人が亡くなるまで



法定後見は「最終手段」として捉えてください。可能な限り、元気なうちに任意後見か家族信託で対策するのが家族目線では正解です。
家族信託との比較|どちらを選ぶべき?
| 成年後見(任意後見) | 家族信託 | |
|---|---|---|
| 柔軟性 | 限定的 | 高い |
| 不動産処分 | 裁判所許可必要 | 受託者の判断で可 |
| 初期費用 | 10〜30万円 | 30〜100万円 |
| 月額 | 2〜6万円 | 原則なし |
| 身上監護 | 可能 | 不可 |
💡 ベストは「家族信託+任意後見」併用
不動産・預金は家族信託で柔軟に管理、医療・介護契約は任意後見で対応、というハイブリッドが理想形です。
元気なうちにやっておくべき5つの準備
- 任意後見契約(本人が判断力あるうちに)
- 家族信託契約(不動産・預金の管理)
- 遺言書作成(公正証書遺言推奨)
- エンディングノート(希望・連絡先)
- 家族で財産・契約状況を共有
弁護士・司法書士への相談|無料相談の活用
成年後見・家族信託は専門家のサポートが必須。各地の弁護士会・司法書士会が無料相談を実施しています。まずは1回、相談から始めましょう。



「うちは大丈夫」と思ってる人ほど準備していないものです。65歳を超えたら一度、専門家に相談しておくと安心ですよ。
関連記事|あわせて読みたい
あわせて読みたい




親が一人暮らし|認知症の早期サイン10と早期発見チェックリスト【ケアマネ解説】
「久しぶりに実家に帰ったら、親の様子が以前と違う」「同じ話を何度も繰り返す」「冷蔵庫に同じ食材が大量に…」 一人暮らしの親に久しぶりに会ったとき、「あれ?なん...
あわせて読みたい




親が元気なうちにやっておくべき終活7選|現役ケアマネが教える「後悔しない準備」
「親はまだ元気だから、終活なんて早い」──そう思っている方に、現役ケアマネとして率直にお伝えしたいことがあります。 「親が元気なうち」こそが、終活を始めるベスト...
あわせて読みたい




親の介護を機に知っておくべきお金の話まとめ|現役ケアマネが完全解説
「親の介護でお金、いったい何が必要なんだろう?」「もらえるお金や使える制度は?」「自分の老後資金まで取り崩したくない…」──親の介護が始まると、お金の話は 家族...
まとめ|「判断力があるうち」がすべて
📌 成年後見制度5原則
- 判断力低下後は法定後見しかない、自由度低
- 元気なうちに任意後見契約がベスト
- 家族信託+任意後見の併用が理想形
- 後見人報酬が継続発生、月2〜6万円
- 弁護士・司法書士に無料相談から始める
成年後見制度は「困ってからでは手遅れ」。元気なうちに準備しておくことで、家族の選択肢が大きく広がります。
あなたの「先手の準備」が、親と家族の未来を守ります。








