高額介護サービス費とは?申請方法と還付金の受け取り方【ケアマネ完全解説】

# 高額介護サービス費とは?申請方法と還付金の受け取り方【ケアマネ完全解説】
「介護費用が月10万円超えて家計が苦しい…」「介護保険って結局いくらまで戻ってくるの?」「高額介護サービス費って聞いたことあるけど、よくわからない」
結論からお伝えします。介護費用には「月の自己負担上限額」があり、それを超えた分は「高額介護サービス費」として後から戻ってきます。所得によっては、超過分の9割以上が還付されることも。
こんにちは。理学療法士&ケアマネジャーの當間です。本記事では、高額介護サービス費の仕組み・申請方法・還付金の受け取り方を、現場のリアルな事例とともに完全解説します。「申請忘れで何十万円も損をした」家族を何度も見てきました。あなたはぜひ知って活用してください。
- 高額介護サービス費の30秒でわかる仕組み
- 所得別の月額上限額一覧(2024年改定対応)
- 対象になるサービス・対象外のサービス
- 申請の4ステップと振込までの期間
- 医療費との合算「高額医療・高額介護合算療養費」も解説
高額介護サービス費とは?30秒でわかる仕組み
高額介護サービス費とは、1か月の介護サービス自己負担額が一定額を超えた場合、超えた分が払い戻される制度です。家計の介護費用負担を軽減するためのセーフティネット。
【例】住民税非課税世帯(上限24,600円)
- 月の介護サービス自己負担額:40,000円
- 上限額:24,600円
- 還付金(戻ってくる額):15,400円
1年間で約185,000円もの還付になります。
所得別の月額上限額一覧|2024年改定対応
上限額は所得(住民税課税状況)によって5段階に分かれます。
| 区分 | 対象世帯 | 月額上限 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護受給者など | 15,000円(個人) |
| 第2段階 | 住民税非課税・年金収入80万円以下 | 15,000円(個人)/24,600円(世帯) |
| 第3段階 | 住民税非課税・第2段階以外 | 24,600円(世帯) |
| 第4段階 | 住民税課税・年収約770万円未満 | 44,400円(世帯) |
| 第5段階 | 年収約770万円以上 | 93,000円〜140,100円(世帯) |
多くの高齢者世帯は「住民税非課税」または「課税世帯(44,400円上限)」に該当します。月44,400円を超えた分が戻ると考えるとイメージしやすいです。
対象になるサービス・対象外のサービス
対象になるもの
- 訪問介護、訪問看護、訪問リハビリ
- デイサービス、デイケア
- ショートステイ
- 特養・老健・グループホームの介護費用
- 福祉用具レンタル
対象外のもの
- 食費・居住費(部屋代):施設・ショートステイ利用時
- 福祉用具購入費・住宅改修費
- 介護保険外サービス:自費ヘルパー、宅配弁当など
- 日用品費・理美容代
- 支給限度額を超えた分(自費分)
特養や老健に入所すると食費・部屋代で月8〜15万円かかりますが、これらは高額介護サービス費の対象外。「特定入所者介護サービス費(補足給付)」という別の制度で軽減されます。
申請の4ステップ|やり方は意外とカンタン
STEP 1:市区町村から「申請のお知らせ」が届く
初回該当時、市区町村から「高額介護サービス費支給申請書」が郵送されます。サービス利用開始から2〜3か月後が目安。
STEP 2:申請書に振込口座を記入
本人名義の銀行口座を記入。家族が代理申請する場合は委任状が必要なことも。
STEP 3:市区町村窓口に提出
窓口持参または郵送でOK。一部の自治体ではマイナポータル経由のオンライン申請も可能。
STEP 4:1回申請すれば、以後自動振込
初回申請後は、該当月ごとに自動的に指定口座へ振込されます。再申請の手間なし。
振込までの期間と注意点
サービス利用月から振込までは、おおむね3〜4か月後。例えば1月利用分は4〜5月頃に振込。
高額介護サービス費の申請は「サービス利用月の翌月初日から2年以内」。これを過ぎると還付が受けられなくなります。引っ越しや家族のバタバタで申請忘れがないよう要注意。
医療費との合算「高額医療・高額介護合算療養費」
1年間(8月〜翌7月)の医療費+介護費の自己負担合計が一定額を超えると、超過分が戻ってくる「高額医療・高額介護合算療養費」という制度もあります。
| 所得区分(70歳以上) | 年間自己負担限度額 |
|---|---|
| 住民税非課税 | 19〜31万円 |
| 一般(年収約383万円未満) | 56万円 |
| 現役並み所得 | 67〜212万円 |
医療と介護を併用している場合、合算で大きな還付になることがあります。
試算例|こんな家庭はいくら戻る?
【ケース1】要介護3・在宅・住民税非課税
月の介護費:35,000円 → 還付:10,400円/月(年間約12.5万円)
【ケース2】要介護4・特養入所・課税世帯
月の介護費:60,000円 → 還付:15,600円/月(年間約18.7万円)
【ケース3】要介護5・在宅・課税世帯
月の介護費:50,000円 → 還付:5,600円/月(年間約6.7万円)
申請忘れがちなパターン|こんな人は要注意
- 引っ越し直後:旧住所に申請書が届いて気づかない
- 本人が認知症:郵便物を本人が処分してしまう
- 遠距離介護:実家に申請書が届いて家族が見落とす
- 初めて該当した月:制度を知らずに申請書を捨てる
家族が遠方の場合は「市区町村への送付先変更届」を提出し、申請書を家族宛に郵送してもらうのがベスト。
担当ケアマネに必ず聞いておくべきこと
- 「うちは高額介護サービス費の対象になりますか?」
- 「申請書はいつ頃届きますか?」
- 「申請を忘れていないか確認できますか?」
- 「医療費との合算制度(合算療養費)も使えますか?」
ケアマネは制度のプロ。遠慮せず聞きましょう。
あわせて知っておきたい他の介護費用軽減制度
- 特定入所者介護サービス費(補足給付):施設の食費・部屋代軽減
- 社会福祉法人軽減:特養等で利用料1/4軽減(要申請)
- 介護保険料の減免:災害・収入激減時に保険料を軽減
- 医療費控除:介護サービスの一部も対象(確定申告で還付)
- 障害者控除:要介護認定者も対象になる場合あり
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まとめ|知らないと損!必ず申請すべき制度
- 月の介護費自己負担額が上限を超えた分が払い戻される制度
- 所得別の上限額:15,000円〜140,100円、多くの世帯は44,400円
- 申請は4ステップ・1回でOK、以降は自動振込
- 申請には2年の時効あり、引っ越し時の申請忘れに要注意
- 医療費と合算する「合算療養費」でさらに還付されることも
高額介護サービス費は、知らないと年間10〜20万円以上の損になる重要制度です。家計が苦しいと感じたら、まずは担当ケアマネか市区町村窓口に相談してみてください。
あなたが行動することで、親の介護生活はもっと安心して続けられます。